社会人が受験できる公務員試験は2種類ある
社会人が受験できる公務員試験の種類は大きく分けて2つあります。
- 大卒受験枠
- 社会人経験者枠
この「大卒受験枠」と「社会人経験者枠」のそれぞれの特徴を表にまとめると以下のとおりです。
大卒受験枠 | 社会人経験者枠 | |
筆記試験の難易度 | 比較的むずかしい | 比較的かんたん |
合格倍率 | 低い | 高い |
年齢制限 | 20代までしかできない役所が多い | 50代まで幅広く受験できる |
大卒受験枠
ひとつ目は「大卒受験枠」です。
「大卒受験枠」という名称ですが、実際に大卒である必要はなく高卒の方でも受験できます。
(ただし、一部の役所を除きます)
あくまで大学卒業程度の知識や経験を有している方ならどなたでも受験できます。
実際に高卒の方でも合格している方は多数いるため、実際は年齢制限の部分しか関係ありません。
大卒受験枠の特徴をまとめると以下のとおりです。
- 筆記試験の難易度が高め
- 倍率が低く合格を得やすい
- 20代くらいまでの人しか受験できない役所が多い
筆記試験の難易度が高め
大卒受験枠は筆記試験の難易度が高めです。
教養科目・専門科目の択一試験などの基本的なに加えて、教養論文・専門記述論文・制作記述論文など、きっちりと対策をしないと手も足も出ないような問題が数多く出題されるからです。
大卒受験枠で受験する場合、ほとんどの社会人が会社を辞めて1年間程度予備校に所属して勉強するのが一般的です。
倍率が低く合格を得やすい
大卒受験枠は合格倍率が低くて合格を得やすいです。
全合格定員のうち、90%以上が大卒受験者枠で占められている役所がほとんどだからです。
20代くらいまでの人しか受験できない役所が多い
大卒受験者枠は20代くらいまでしか受験できない役所が多いです。
公務員は終身雇用システムを前提としているため、採用者の年齢が必然的に年齢の若い人に偏っているからです。
これが公務員転職希望の社会人にとって最もネックな部分です。
昔よりも公務員試験の年齢制限は緩くなりましたが、いまだに20代でないと受験できない自治体は数多く存在します。
大卒枠で受験するのにおすすめの社会人
以下の2つの条件を満たす方は大卒枠を狙いましょう。
- 年齢制限に引っかからない
- 転職まで時間的・経済的に余裕がある
年齢制限に引っかからない
年齢制限に引っかからない方は基本的に大卒受験枠を受験することをおすすめします。
合格倍率が低くいためコツコツ継続して勉強すれば合格する可能性が高いからです。
社会人として毎日会社に通って働けるほどの忍耐力のある方なら、勉強して合格することも難しくありません
転職まで時間的・経済的に余裕がある
ただし、大卒受験枠で受験するなら、転職まで時間的・経済的に余裕なくてはいけません。
筆記試験の勉強には通常1年間程度時間を要するため、その間働かなくても食べていけるだけの蓄えや支えがあることが必要不可欠です。
「家族を養わなくてはいけないので、仕事をやめられない」
「1年間勉強できるだけの蓄えがない」
という方は次に紹介する社会人受験枠の受験をおすすめします。
社会人経験者枠
社会人経験者採用枠の特徴をまとめると以下のとおりです。
- 筆記試験の難易度が低くて、面接重視が多い
- 倍率が高い
- 年齢制限がとてもゆるい
筆記試験の難易度が低くて、面接重視の役所が多い
社会人公務員の受験は、筆記試験の難易度が低くて面接重視の役所が多いです。
社会人経験者枠は、社会人として培ってきたスキルを生かして即戦力として働くことが期待されているからです。
そのため、筆記試験の点数よりも、社会人として学んだスキルを評価できる面接試験の配点が非常に高くなっています。
倍率が高い
社会人経験者枠は倍率が高いです。
社会人経験者枠は、勉強に必要な受験科目が少なく、採用予定者数も非常に少ないからです。
少ない募集枠に対して多くの受験者が殺到するため、必然的に採用倍率はものすごく高くなります。
年齢制限がとてもゆるい
社会人採用者枠は、年齢制限がとてもゆるいです。
社会人として培ったスキルを生かして即戦力で働いてもらうことを期待しているため、年齢相応のスキルがあると判断されれば採用されるからです。
実際に私の市役所でも30代半ば〜後半くらいの方なら毎年のように採用されています。
社会人経験者枠で受験するのにおすすめの社会人
上記のような特徴から、以下の条件を満たす方は社会人枠で受験しましょう。
- 志望先が年齢制限に引っかかる
- 働きながら転職活動をしたい
社会人経験者採用枠は、働きながらしながら受験するのが比較的簡単です。
社会人経験者採用枠は面接試験の配点が非常に高いからです。
筆記試験は筆記試験専用の勉強をしないと絶対に高得点を得られません。
一方で、面接試験は社会人として毎日働いていることそれ自体が大きな強みとなります。
ただ、働いているということそれ自体がプラスに作用します。
実際に毎年の採用者を見ていても、働きながら受験して私の市役所に転職成功した人は非常に多いです。
社会人経験者採用で最も必要なのは情報収集力!
社会人経験者採用で最も必要なのは情報収集力です。
社会人の公務員転職について解説しましたが、それらはあくまで一般論です。
実際には受験する先によってどの受験方式が有利になるかは千差万別です。
もしあなたが大学生であれば、年齢制限など全く気にせず大卒受験枠を何も考えずに受ければいいです。
- 志望先の自治体が大卒枠で何歳まで募集しているか?
- 志望先の社会人経験者採用では、どんな試験科目が出題されるか?
社会人の受験者は、こういった細かいところまで調べる必要があるからです。
30代でも大卒枠で受験できる自治体もあれば、社会人経験者枠の方が採用に有利な役所もあります。
そのため社会人受験者に最も必要なのは情報収集といえるでしょう。
【独学?or予備校?】社会人は公務員予備校に通うべき!
社会人の方で公務員試験を受験する際に、独学するか公務員予備校に通うか悩む方もいるかと思います。
結論として、社会人は公務員予備校に通うべきです。
理由は単純で、実際に私の市役所の社会人経験者採用で独学で合格した方がいまだかつて0人だからです。
全員どこかしらの公務員試験予備校に通っていました。
もちろん、独学で合格された方は他の役所などにはいらっしゃるかもしれませんが、その数は非常に少ないと思います。
独学をおすすめしない理由
多くの社会人受験者は、大学生の受験者に比べて時間的な猶予がないからです。
独学をおすすめしない理由は以下の2つです
- 時間対効率が悪すぎる
- 受験失敗時のリカバリーが効かなくなる
独学は時間対効率が悪すぎる
ひとつ目の理由は、独学は時間対効率が悪すぎることです。
公務員予備校は、受験に必要な情報を取捨選択してテキストや講義にまとめることで、受験生の合格可能性を上げています。
独学の方は、「必要な情報の取捨選択」をあなた自身で行う必要があります。
つまり、独学は「お金を節約する代わりに時間を犠牲にする」ということと同じです。
働きながら独学で受験する場合、ただでさえ仕事で時間が取れない中で独学で情報収集をしなければいけないため挫折する可能性が高いです。
時間が充分にある大学生ならともかく、社会人にとって時間を犠牲にすることはキャリア的にも経済的にもデメリットが非常に大きいです。
受験失敗時のリカバリーが効かなくなる(仕事をやめて受験する場合)
ふたつ目の理由は、受験失敗時のリカバリーが効かなくなることです。
一般的に、職務経歴のブランクが長ければ長いほど転職市場での評価が低くなる傾向にあります。
仕事をやめて独学で公務員試験を受験する人が独学で勉強するのに何年間もかかった場合、まともな会社に転職するのは非常に困難です。
こういった理由から、自分のことをよほど要領が良いと思っている以外は公務員試験予備校に通った方が無難です。
社会人転職に強い公務員予備校3選!
↓ 社会人転職に強い公務員予備校の資料請求リンク一覧
社会人転職に強い公務員予備校について紹介する前に、社会人の公務員受験で最も大切な要素をご紹介します。
それは「面接力」です。
「大卒枠」「社会人経験者枠」どちらで受験する場合でも、面接が最も重視されます。
社会人採用は即戦力が期待されるため、社会に出てからの実績がより重視されるからです。
これは私が人事として採用活動に携わった中でも確実にいえることです。
そのため、今回は特に面接対策に力を入れている予備校をピックアップしてご紹介します。
【一人ひとりに特化したカリキュラム対策をしてくれる】大栄
大栄は一人ひとりに特化したカリキュラムを組んでくれる予備校です。
無料カウンセリングにいくとわかりますが、カウンセリングを受ける人一人ひとりが受験可能な自治体をピックアップしてくれます。
もし大栄の公務員講座を受講しなかったとしても、基本的な情報収集のためにカウンセリングを受講するのは大いにアリだと思います。
また、大栄は面接対策にものすごく力を入れている予備校です。
100ページ以上の面接対策本や自己分析のために採用コンサルティングで使用される専門ツールを導入しています。
社会人経験者枠の受験の場合、面接対策の配点比重がものすごく高いです。
そのため、社会人経験者採用枠で受験する方にとって、大栄の公務員講座は非常に相性が良いです。
最も懇切丁寧にカウンセリング対応してくれた予備校
受験生時代に、私がカウンセリングを受けた中では最も丁寧な対応をしてくれたのが大栄です。
受講のカウンセリングだけで3時間も対応していただき、受験可能な自治体などの情報を詳細にピックアップした資料を無料でお渡しいただけました。
(なんと定時を1時間くらい過ぎても対応していただけました)
ただし、難点として受講料金などをホームページ上で公開していません。
資料請求・カウンセリングを通して具体的な料金を確認する必要があります。
↓ 【無料】大栄公務員講座の資料請求リンク
大栄の詳細は以下の記事で詳しく解説しています。
【面接対策の講師陣の質が高い】LEC
LECは面接対策の講師陣の質が高いです。
LECは実力主義な社風なので、多くの講師陣が非常に高い能力を持っているからです。
(実際にLECの講師から聞いた話ですが、LECの講師はかなり厳しい成果が求めれるため、実力がない講師は割とすぐにやめてしまうそうです)
実際に、私もLECの複数の講師と面談をして、どの講師も優種であると実際に感じました。
首席合格を果たした私が面接対策に悩んでいたとき、いろいろな予備校の講師と相談しましたが、最も効果的で具体的なアドバイスをいただけたのもLECでした。
クレアールや大栄と比較して若干値段は高いものの、面接対策で不利な点を自覚している方はLECの受講をおすすめします。
また、LECは頻繁に割引やキャンペーンなどを行っているため、資料請求を行うと公務員試験の受験に使える割引やキャンペーン情報を入手できます。
↓ 【無料】LEC公務員講座の資料請求をする
LECの詳細は以下の記事で詳しく解説しています。
【社会人の公務員転職に強い!】全予備校の中で最も安いクレアール
クレアールは、公務員予備校業界の中で最も受講料金が安いのが魅力です。
主な公務員予備校の社会人転職コースの受講価格一覧
受講価格 | |
クレアール | 135000円 |
大栄 | 約20万円程度 |
LEC | 203520円 |
TAC | 218000円 |
上記のようにクレアールは全ての公務員予備校の中で最も受講料金がやすいです。
社会人公務員転職の受験に際して必要最低限の準備をしてから転職活動に望みたい方におすすめの予備校です。
クレアールの社会人の公務員転職ガイドブックがとても有益
クレアールで資料請求を行うと「社会人のための転職ハンドブック」を入手できます。
このガイドブックは、時間の限られた社会人がどのように勉強を進めていけば良いか効率的な戦略が示されています。
最も大きなメリットは、社会人経験者の公務員転職に必要な情報がまとめられている点です。
例えば、
・採用時の初任給 ・社会人受験できる自治体一覧と受験年齢の上限 ・筆記試験・面接試験の傾向と戦略 ・実際の合格者の体験談
上記のような社会人で転職を希望する公務員が最も知りたい内容がギュッと詰まっています。
私がTACに通っていたときに授業で出てきたような内容が無料のハンドブックに載っていました。
クレアール以外の公務員試験予備校を受講しようとしている方にとっても非常に役立つガイドブックです。
このように社会人受験に必要な情報がまとまって載っているのが良い点です。
ホームページから調べることも可能ですが、これらの情報を調べきるには丸1日以上かかります。
資料請求を行い、さらに気になった情報や足りない情報についてホームページで情報収集をしていくのが最も効率的です。
↓ 【無料】クレアールの資料請求リンク
クレアールの詳細は以下の記事で詳しく解説しています。
【補足】予備校選びで役立つおすすめのハンドブック(無料)
こんな口コミをたまに見かけることがあります。
このような失敗は事前の情報収集が足りなかったことが原因。
そんな情報収集不足を防ぐためには「ココからスタート!公務員試験入門ハンドブック」がおすすめです。
- 【重要】合格者の体験記
→合格者が実際に勉強を行った手順を学べるため、合格する大まかなイメージをつかめる。 - 公務員の種類・職種について詳細が載っている
→職種や受験先を知ることで受験先の幅が広がり、予備校選びに役立つ - 受験先の自治体の倍率や年齢制限などの詳細データ
→受験先に合わせた細かな戦略を立てられる - 合格者が語る「私の苦労したこと&克服法」
→合格者の失敗談を知ることで、効率的な受験戦略を立てられる - 転職者のQ&A
→あなたの不安や疑問を解消できる
上記以外にも公務員受験に役立つ情報が満載。
書店で1,000円くらいで売っていてもおかしくないクオリティです。
公務員予備校を選ぶときだけでなく、志望先の選び方やその後の学習計画の参考にもなりますよ。
このハンドブックは公務員予備校のクレアールが発行している冊子ですが、他の予備校に通っている方でも無料で入手可能。
実際に、ぼくは何度も資料請求していますが、勧誘を受けたことは一度もありません。
\割引クーポンもついてくる/
※数量に限りがあります。
【まとめ】社会人の公務員転職は情報収集をした上で面接対策に力を入れている予備校に通うこと
社会人面接対策で最も重要なのは面接対策です。
今回紹介した予備校はいずれも面接対策に力を入れている予備校です。
その上で、値段や受講形態などを比較して予備校を選びましょう。
そのためには情報収集が必須です。
各公務員予備校の資料請求を行うことをおすすめします。
↓ 今回紹介した公務員予備校の資料請求リンク一覧
これらの資料請求は無料でできます。
もし社会人の方で公務員への転職を検討している方であれば、まずは一歩踏み出してみましょう。
ここまでご覧いただきありがとうございました。