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採用・転職

資格取得は公務員試験に有利だけど、大切なのは『資格を取得するの目的』

公務員志望者
公務員志望者
どんな資格が公務員試験に有利なんだろう?どのくらい有利になるんだろう?やっぱり資格ってとったほうがいいの?

こういった疑問にお答えします。

公務員が内定を得る上で有利な資格は2種類

それは職務上必須の資格加点が得られる資格の2つです。

この2つについて解説します。

『職務上必須の資格』は最強

最も有利な資格が『職務を行う上で必須の資格』です。

例えば、保健師・保育士等、「その資格を持っていなければ仕事ができない」系の資格です。

これらの資格が有利である理由は、

「ライバル受験者の数を絞ることができる」という点です。

例えば、年齢要件と簡単な筆記試験だけで受験できる「社会人受験枠の一般事務職」は倍率が20倍程度が当たり前の世界です。

一方で、受験するために資格が必要な保健師などの資格職は倍率が2~3倍程度ケースがほとんどです。

採用区分資格の有無倍率
保健師必要2.4倍
事務不要4.2倍
事務(経験者採用)不要18.8倍

引用:令和元年度(2019年度)大学卒程度等採用試験 実施状況・結果(横浜市)
引用:令和元年度(2019年度)社会人採用試験 実施状況・結果(横浜市)

つまり、資格職を持っていれば公務員試験はブルーオーシャンになりうるのです。

では、具体的にどんな資格が『職務を行う上で必須の資格』なのかを見ていきます。

保健師や保育士などの専門職資格

保健師資格はもっともコスパが良い資格です。

市区町村・都道府県庁・国家機関いずれの組織においても募集がされており、基本的に人手不足が多いため、引く手あまたです。

保健師資格を得るためには、看護師資格を持っている必要がありますが、合格難易度も看護師試験と同等程度であるため、資格取得の難易度もそこまで高くありません。

また、公務員をやめて民間企業に転職する際も引く手あまたです。

理系大学の学位・技術系職種経験者

理系の専門的なスキルや学位を持っている場合も有利です。

技術職も専門職と同様受験倍率が低いです。

(例えば、横浜市であれば、建築2.0倍、土木1.6倍、機械2.6倍)

なぜなら、文系受験者は理系公務員を受験できないからです。

試験問題が理系の勉強をしてきた人でないと問題を解けないですし、万が一合格しても実務についていけません。

『公務員試験で加点対象となる資格』

語学やスポーツ系の資格を中心に試験で加点を得ることができます。

注意点として、資格を公務員試験の加点対象としている役所がそれほど多くないという点です。

国家総合職、警察、ごく一部の地方自治体しか加点対象となりません。

語学を加算対象とする役所

国家総合職

加算点TOEFL-ibtTOEICIELTS英検
15点65以上600以上5.5以上
25点80以上730以上6.5以上準1級以上

国家総合職における英語試験等の活用(人事院)より作成
https://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/eigosiken.pdf

警視庁(※加算得点数は不明)

試験名必要な得点・級
TOEIC470点以上
TOEFL-ibt48点以上
TOEFL-PBT460点以上
TOEFL-CBT140点以上
国連英検C級以上
中国語検定3級以上
漢語水平考試4級以上
中国語コミュニケーション能力検定400点以上
ハングル能力検定準2級以上
韓国語能力試験4級以上

長野県庁(行政A)

 40点20点
TOEFL-iBT80以上65以上
TOEIC730以上600以上
IELTS6.5以上5.5以上
英検準1級以上
中国語検定2級以上
中国語コミュニケーション検定550点以上
漢語水平考試筆記試験:6,5級180 点以上
口頭試験:高級60 点以上
韓国語能力試験4級以上
ハングル能力検定試験準2級以上

大阪府堺市(大学卒程度(事務【プレゼン型】) )

加算得点10点5点
実用英語技能検定1 級準 1 級
TOEIC(IP除く)860以上730以上
TOEFL(PBT)600以上550以上
TOEFL(ibt)100点以上79点〜99点
国連英検特A級A級
IELTS6.5以上5.5以上
中国語検定1級準1級、2級
ハングル能力検定1級2級、準2級
韓国語能力検定6級5級、4級

スポーツ系の資格を加算対象とする役所

警視庁(※加算得点は不明)

柔道、剣道、その他の武道初段以上
スポーツ大会出場全国規模以上の大会に出場した経験がある

資格を取得するより公務員試験勉強したほうが合格率は上がる

公務員試験勉強に時間を費やしたほうが合格率は高いです。

試験合格のために資格を取得するのは、あまりにもコスパが悪いからです。

『職務上必要な資格』は数ヶ月程度では取得できませんし、『得点対象となる資格』も利用できる役所が少なすぎます。

特に、受験まで1年程度しかない就活生や転職を間近に控えている社会人の方は素直に公務員試験勉強をしたほうが圧倒的にコスパがいいです。

『たまたま公務員試験で使える資格を持ってたらラッキー!』くらいの心持ちでいたほうがいいです。

また、就活まで数年以上時間がある学生の方であれば、これらの資格取得を視野に入れて行動するのもありです。

ここで紹介した資格は、民間企業の就活にも有利になる資格だからです。

公務員試験は、筆記試験や面接試験が得点の大半を占めるため、資格を持っていること自体を当てにしないほうがいいです。

面接官は、『なんのために資格を取得し、それをどのように活かすか?』を見ている

資格を取得する過程で、最も大切なポイントは、資格を取得する過程で何を学び、それを今後どのように活かすかというポイントです。

上記で説明したものを除いて、資格をもっていることだけで明確に有利になるということはありません。

例えば、最難関の国家資格である医師免許を持っている人が市役所の一般行政職を受けにきたらどう思うでしょうか?

たしかにあなたがもっている資格はすごいけど、あなたの資格を活かせる仕事はうちにはないよ?

と大半の人が感じると思います。

一方で、医師免許より難易度のに劣る医療事務の資格だったとしても、明確な理由に基づく資格取得は評価されます。

例えば、次のような理由です。

 両親が入院した際に、ケアマネージャーの方と話していくなかで地域医療に多くの課題があることに気づきました。 医療の資格を何も持っていない自分にもなにか貢献できることはないかと考えました。 そのための第一歩として、文系の自分でも取得できる医療事務の資格をとり、病院に就職しました。 病院で働く中で、地域医療の課題解決のためには行政側からの施策が必要であると感じ、貴所を志望しました。

という明確な理由があって資格を取得した人のほうが人事からは評価されます。

あくまで、資格は手段であって目的ではありません。

大切なのは、なんのために資格を取得してそれをどのように活かすか?という点です。

まとめ

公務員試験で有利になる資格は『職務上必須の資格』と『試験で加点対象となる資格』の2種類が存在します。

職務上必須の資格は、保健師や保育士、理系の学位取得者などがあげられます。

試験で加点対象となる資格は、語学系の試験とスポーツ系の資格があげられます。

資格を持っていると、公務員試験で有利になりますが、1から取得する場合はコスパが悪いです。

資格取得に使う時間を公務員試験の勉強に充てたほうが合格率が上がります。

ABOUT ME
susumu
某市役所を首席(1位)で複数合格しました。 公務員を目指している受験生や公務員への転職を考えている人に向けて、公務員の採用現場の裏側や人事制度・仕事などを紹介します。 また、現役公務員に役立つライフハックを書いていきます。

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