というかそもそも公務員と民間企業の併願は可能なんだろうか?
併願するとしたら具体的にどうすればいいんだろう?
こういった疑問にお答えします。
公務員受験と民間企業を併願すべき?
私は、公務員業界と同等以上に就職したい会社がなければ併願しないほうが良い、と考えます。
その理由をご説明します。
公務員と同等以上に志望度の高い会社が併願しない方が良い理由
- 理由①:就職を後悔する可能性が高いから
- 理由②:併願企業に費やす時間を公務員試験の勉強に充てる方が合格可能性が上がるため
公務員業界と同等以上に就職したい会社がなければ併願しないほうがいいです。
理由①:就職を後悔する可能性が高いから
確かに不安な気持ちはわかりますが、いわゆる「滑り止め」という考えで民間企業を受験するのはおすすめしません。
併願先から内定をもらっても、本心から就職したいと思える企業でなければ、就職を後悔する可能性が高いからです。
私だったら、「併願先から内定もらったけど、やっぱりおれ公務員になりたいな〜」と思います。
理由②:併願企業に費やす時間を公務員試験の勉強に充てる方が合格可能性が上がるため
また、併願企業に費やす時間を公務員試験対策に充てれば合格可能性が高くなるからです。
例えば、併願先の企業の説明会やES作成にかけている時間を筆記試験対策に回せれば、筆記試験の点数を1点でも多く取れるようになるため、公務員の合格可能性が高くなります、
つまり、併願先の志望度が公務員試験より低ければ、公務員試験対策一本で頑張ったほうがメリットが大きいため、併願しないほうがいいです。
確かに、公務員試験に不合格になったらどうしよう、という不安もわかりますが、全く志望していない会社に就職しても、長い目で見れば遠回りなことが多いです。
例えば、私の知人でも、公務員試験に落ちて滑り止めの信用金庫に就職したけれど、やっぱり納得できなくて公務員を再受験した人がいます。
結果的にその人は公務員試験に合格しましたが、2年間も働きながら公務員試験勉強をするというよりハードな方法を取らざるを得ず、結果的により過酷で遠回りになっているケースもあります。
また、公務員試験は浪人や留年などに寛容です。
実際、私は公務員試験受験時に大学新卒でしたが、ストレートで大学を卒業する人より2年遅れていました。 (つまり、+2新卒)
それでも、内定順位1位で合格を取ることができました。また、市役所の同期には就職留年をした人もそれなりにいました。
滑り止めに就職して後悔するよりは、もう1年チャレンジするほうが長い目で見たときに人生にとってプラスになると思います。
公務員業界と同等以上に行きたいと思える企業を志望する場合は併願をしてもOK
公務員業界と同等以上に志望している併願先会社に内定をもらった場合、公務員試験に落ちたとしても就職するのに納得できるからです。
一方で、併願しない方が公務員試験対策により多く時間を充てられるため、公務員試験の合格率は高くなるメリットがあります。
志望度の高い会社を併願してチャレンジするか、公務員試験に安定を狙うかはその人の考え方によってどちらでもいいと思います。
私は、
ということで、民間企業を併願しました。
本音を言えば、年収が公務員業界より高く公務員と同等以上の待遇を期待できるため、志望度が公務員よりも高かったからです。
公務員業界と同等以上に志望度の高い会社があれば、併願によるメリットは有ると思います。
民間企業併願のメリット
面接試験対策の練習になる
面接試験対策は一般的に回数を重ねるほど精度が上がるからです。
本番の面接に臨む回数が多ければ、
とか
いろいろと自分の弱点に気づく機会が多いです。
私も、一番最初の就活の面接は併願先の大学法人でした。
もちろんガチガチに緊張し、面接官の質問にトンチンカンな回答をして、面接官がものすっごい渋い顔してるのがわかりました。
もちろんその大学は一次面接で落ちましたが、その経験のおかげで公務員試験の面接に臨む頃には、大抵の平凡な受け答えは平然と話せるようになっていましたし、面接官の笑いを誘えるくらいまで面接慣れすることができました。
ただし、就職するつもりもないのに面接対策をするのを目的として民間企業を受験するのはおすすめしません。
あまりにも費用対効果が悪すぎるからです。
わざわざESを書いて、スーツを着て、やっと面接を受けられるので、あまりにも時間がかかりすぎます。
その時間で自己分析を勧めたり、予備校などで面接練習をしたほうが得られるものは大きいと思います。
真面目に公務員試験勉強をしている人ならspiは超余裕
spi試験は公務員試験の文章理解や数的処理の簡易版のような問題が出題されるからです。
普段から試験勉強をしている人なら余裕で通過できます。
民間企業を志望している人たちは、公務員志望者ほど筆記試験勉強に時間をとっていないため、公務員志望者の方がspiで有利です。
実際に、私はspi対策の本を問題の傾向を掴むために1冊のみ購入して勉強し、それ以外の対策を何もしていませんでしたが、無事通過できました。
(しかも時間配分がわからず、全体の30%くらいは当てずっぽうで回答したにもかかわらず通過できました。通常の対策を行えばより確実に通過できると思います。)
ただし、併願先によっては周囲のレベルも上がるためある程度対策が必要な場合もあります。
ですが、spi対策に割く時間を削減できるのは民間企業併願の大きなメリットだと思います。
民間企業併願の方法
公務員と志望動機の軸と一致する企業を併願先にすること
民間企業を併願する場合、公務員を目指すことになった志望動機と一致する企業を併願してください。
志望動機の軸が一致している方がメリットが大きいからです。
まず、併願先に就職することになった場合に、労働環境のミスマッチが起こりにくいです。
また、公務員試験対策で作った志望動機を流用できるため、志望動機が立てやすくなります。
私の公務員の志望動機の軸は、本音では「ある程度安定している業界」で「労働環境がホワイトな会社」を志望していたため、希望に合致する大学法人業界を志望しました。
また、私は「教育政策」を公務員試験の志望動機としており、志望動機を流用できたので面接対策にかける時間を削減できました。
大学法人業界は、教育機関のため、教育政策の志望動機は業界的にぴったりでした。
併願先の業界は1、2個に絞る
併願する業界は絞ったほうが合格の可能性が高くなります。
業界研究や志望動機の作成にかける時間を節約できるためです。
複数の業界を志望すると、業界ごとに分析・対策・志望動機の作成が必要となるため、多くの時間がかかってしまうことが多いです。
例えば、私は私立大学業界以外の業界を一切受験しませんでした。
確かに、時間的に余裕があったり分析や志望動機づくりにそれほど時間がかからない場合は、いくつかの業界を受験してもいいと思います。
いずれにしても併願先の業界を広げすぎると合格可能性は低くなるでしょう。
併願先の会社は10社以内に抑える
併願先は多すぎないほうがいいです。
公務員試験の対策に時間を充てる必要があるからです。
併願先が多すぎると、併願先の面接に追われて公務員試験の対策に充分な時間を使えなくなってしまいます。
例えば、私は7つの私立大学法人を受験しました。
7つしか受験していませんでしたが、spiの受験や1次面接・2次面接などがそれぞれの大学であるため、拘束される時間は結構多いです。
公務員試験対策を毎日コンスタントにやっていたので、たった7つの併願先しかなくても割とハードな日程でした。
ただし、7月以降になると筆記試験も一段落し、ある程度筆記試験に時間を割く必要がなくなるため、民間企業の面接を受ける時間も増えてくるため、その時期から多くの併願先を受験することは可能だと思います。
(その頃にはめぼしい会社の採用が終わっているのが難点ですが、、)
人によってキャパシティは異なると思いますので、自分の公務員試験対策を圧迫しない無理のない範囲で併願先を決めるべきです。
まとめ
公務員試験と民間企業の併願受験について解説しました。
要約すると、「本当に行きたい会社を無理のない範囲で併願する」のがおすすめです。
ちなみに、私は受験した7つの大学法人はいずれも最終合格には至りませんでした。
結果論ではありますが、公務員試験の面接対策には役立ちましたし、併願受験したことを後悔もしていません。
公務員受験者の皆様に本記事が参考になれば幸いです。
ご覧頂きありがとうございました。