民間企業と比較して公務員が幸せな原因ってなんだろう?
公務員になれば幸せになれるのか?
公務員は幸せな人が多い
内閣府の統計では公務員はサラリーマンより幸福
(引用:独立行政法人労働政策研究・研修機構)
公務員はサラリーマンより幸福です。
上記は、独立行政法人労働政策研究・研修機構による職業別の幸福度調査です。
この論文の内容から引用をすると次のように述べられています。
月次データと同様に, 無業 (非労働力) であることは幸福度が高く, 失業者の幸福度は低い。 雇用者の中では, 公務員であることがもっとも幸福度が高い。
このように、公務員は無職の次に幸福度が高く、雇用者の中では最も幸福度が高いことがわかります。
実際に自分の周りにいる人を見てみると公務員の方が幸せそうな人が多いです。
ただし、これはあくまで統計上の数字で本当に幸せなのか疑問があると思います。
ですが、わたしの周囲にいる民間企業詰めと目の友人と公務員の友人を比較すると、公務員の方が実際に幸せそうな人は多いです。
どうして公務員は幸せなのか考えてみました。
公務員の幸福度が高い原因
公務員の幸福度が高い理由を民間企業のサラリーマンと比較して考えてみました。
身分保障が安定している
公務員は法律で身分が保証されています。
生活が安定していれば失業の不安に怯えることがないため不幸を感じにくいからです。
実際に、公務員になる人はほとんどが定年まで勤め上げます。
一方で、大企業でも倒産などが相次ぎ、景気によってリストラもありえます。
公務員の終身雇用が続くとは限らないという意見ありますが、現状身分保障で言えば圧倒的に公務員の方が安定しています。
身分が安定していてば安心して日々の生活を置くrことができるため、不幸を感じなくて済みます
仕事のプレッシャーが少ない
公務員は仕事のノルマがほとんど無く仕事のストレスが低く、幸福度が高いです。
公務員に仕事のノルマが課されにくいのは、そもそもノルマを課す必要性がそこまで高くないからです。
例えば、公務員の主な税収である税金は、所得税法や地方税法で法的に裏付けられています。
そのため、仕事上のノルマを課さなくても、法律を根拠に課税し、税金を払わない人に対しては差し押さえをすることで合法的に収入を得ることができます。
そのため、仮にノルマというものがあったとしても普通に仕事をこなしていれば、簡単に達成できてしまいます。
一方で、民間企業で営業職をしている人であれば売上を立てなければ上司などからプレッシャーを掛けられることあります。
確かに、公務員であっても税金や保険料の収納率が目標値として掲げられることもありますが、達成できなかったからと言って、仕事でプレッシャーをかけられたりすることはまずありません。
仕事のプレッシャーが少ないことが幸福度を高める一因となっています
福利厚生が充実している
福利厚生が充実しているため幸福度が高いです。
育児休業や病気休職が充実しているため、安定した精神状態で仕事に取り組めるからです。
万が一、病気にかかっても身分を保証されたまま療養に専念できるということが精神的に大きな支えとなります。
また、産休・育休が充実しており、キャリアのために結婚・出産を諦めたり、結婚や出産でキャリアを諦めることもありません。
福利厚生が充実していることが公務員の幸福度を押し上げている一因です。
(結婚していれば)世帯収入が高い
公務員が結婚しても出産育児で仕事を辞める必要がありません。
産休・育休が充実しているからです。結果として、生涯を通して働き続けることが可能となるため、夫婦両方が収入を得ることができるため世帯年収が高くなります。
夫がひとりでバリバリ働いている家庭よりも収入が多くなります。
夫一人の年収が1000万年の家庭よりも、 夫の年収が700万円、妻の年収が700万円で合計1400万円の公務員夫婦のほうが世帯年収が高くなります。
さらに、一人で高収入を得るよりも、共働きのほうが税制上の優遇を受けやすいので、税金面でも有利なことが多いです。
結果として世帯年数が多くなり、幸福度が上がります。
公務員になれば本当に幸せになれるのか?公務員でも満足しなかった人の例
結局、幸せになれるかどうかはその人が持っている価値観次第
ここまで紹介してきたとおり、公務員は待遇や条件で言えば、民間企業よりも優れている点が多いと思います。
そのため、公務員の幸福度が民間企業より、数字としては高く出ています。
ですが、公務員の条件が良いからといって必ずしもそれが本人の幸福に直結するとは限りません。
それは幸福度を決めるのはその人の価値観によるところが大きいからです。
例えば、仕事でバリバリと成果を出したい人にとってはノルマがほとんど課されない公務員は向いていないかもしれません。
社会人を送る上で幸福になるためには、統計上の数字だけに惑わされず自分の価値観と仕事内容を照らしわせることが大切です。
公務員の職場は挑戦しにくい環境
公務員の職場は新しいことへの挑戦がしにくい環境です。民間企業と比べてこの点については圧倒的に公務員が劣っていると感じます。
前例踏襲の職場環境に加え、副業禁止の法令のためにあたらしいことにチャレンジする機会が封じられているからです。
民間企業の場合、職場風土にもよりますが、あたらしいプロジェクトへの挑戦に寛容な組織も多くあります。また、副業などに挑戦することも会社によっては可能です。
リクルートやサイバーエージェントなどは、社員がプロジェクトを立ち上げて、結果が出ればプロジェクトを法人化してその社員に経営を任せるなど、チャレンジに寛容な文化があります。
また、副業が禁止されていない会社であれば副業をすることで新しい取り組みを開始をすることが可能です。
たしかに公務員であっても新規事業の立ち上げなどチャレンジがまったくないわけではないです。
ただ、新しい法律の開始に伴う新規事業だったり、市の事業として組織のトップが入念に計画を固めた上での新規事業のため、やるべきことはすでに決定されていることが多く、裁量を持ってチャレンジする形とはほど遠いです。
最近、市役所を公務員をやめた2人の職員がいます。
一人はITアプリ開発の仕事で独立したいという人です。
もう一人はもともとIT系の会社を経営していた人で、会社を経営するという夢を捨てられないという理由でした。
いずれの人にも共通するのが新しい可能性にチャレンジするというものです。
「安定している」という点で公務員は強いですが、「新しいことに挑戦する」という点では公務員は非常に弱いと思います。
プライベートよりも何よりも仕事を通して成長することに重きをおいている場合、満足できない可能性も高いです。
まとめ
民間企業に比べて公務員は幸福度が高いです。
安定した身分保障に加えて終身雇用のため、将来設計を行いやすいのが原因です。
ただし、本人が幸せになれるかどうかはその人の価値観によるものが大きいのです。
「安定」をとるか「チャレンジ」を取るかで自分がなるべき職業を選ぶべきだと思います。