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手当

管理職公務員に支給される管理職手当(俸給の特別調整額)の支給額・支給条件を解説

国家公務員の管理職手当(俸給の特別調整額)とは?

国家公務員に支給される「管理職手当」は、正式名称を「俸給の特別調整額」と呼びます。

俸給の特別調整額とは、管理、監督の地位にある職員について、その特殊性に基づいて支給される手当です。

この手当の趣旨は、高度なマネジメントスキルを要する役職に対して手当金を支給することです。

管理職手当(俸給の特別調整額)の支給額は?

俸給の特別職種、役職によって支給額が異なります。

月額で約4.6万円〜13万円支給されます。(年額に換算すると55.6万円〜156.3万円)

一般行政事務職の場合

区分支給額組織役職
1種130300円本府省課長以上
2種94000円本府省室長
3種72700円府県単位機関部長
4種62300円管区機関課長
5種46300円地方出先機関課長

例えば、本府省長の課長であれば月額130300円が支給されます。

通常の民間企業であれば、管理職手当は課長クラス以上から支給されるのが一般的です。

しかし、国家公務員の場合、本府省で働く公務員であれば係長クラスでも俸給の特別調整額が支給されることもあります。

(ただし、職務内容が難しいものを担当している係長に限ります。

事実上、課長クラスと同等以上の仕事をしている人俸給の特別調整額を支給されることはありません)

地方公務員の管理職手当

地方公務員の場合、「管理職手当」が国家公務員の「俸給の特別調整額」に相当します。

地方公務員の場合、民間企業と同様に課長クラス以上から管理職手当が支給されます。

ただし、支給額に関しては国家公務員よりも多く支給している自治体が多くあります。

例えば、大阪府を例に取ると最も位の高い局長級は14万円の管理職手当を支給されています。

国家公務員の場合、130300円が上限なので、地方公務員の方が国家公務員よりも多くの管理職手当を支給されていることになります。

管理職には残業代(超過勤務手当)が支給されません。

管理職(俸給の特別調整額・管理職手当が支給される職員)には残業代、超過勤務手当が支給されません。

労働基準法第41条で管理職には残業代が支給されないことが定められており、この規定は公務員にも準用されます。

そのため、国家公務員・地方公務員ともに残業代は支給されません。

管理職より下の役職の方が給料が高いことも

管理職は残業代が支給されないため、課長クラスの管理職よりもその下の係長の方が給料が高いこともあります。

特に、業務時間が長くなりやすい国家公務員には顕著に起こる現象です。

(私の市役所では、管理職よりも給料が高い係長はほとんどいませんでした。)

また、公務員のボーナス(賞与)に管理職手当・俸給の特別調整額は含まれません。

そのため、地方出先機関の課長クラスであれば、年額で55.6万円程度しか管理職手当を受け取れません。

忙しい部署であればこれ以上の残業代がつくこともまったく珍しくないです。

(入庁1年目の私ですら、年間の残業代は50万円を普通に超えました)

管理職以下の役職の年収が管理職を超えることはありますが、あくまでそれは忙しい部署で心身を削って残業に残業を重ねた結果です。

仕事が暇な部署の管理職はコスパが良い

管理職手当や俸給の特別調整額は勤務時間にかかわらず一定額が支給されるため暇な部署の管理職はコスパが良いです。

つまり、月に100時間残業しても月に1分も残業しなくても支給額は全く同じです。

実際に私の市役所では、毎日定時に上がって年収1000万円オーバーの管理職は割とたくさんいます。

現在の管理職手当・俸給の特別調整額の制度上は暇な部署の管理職は非常にコスパが良いです。

(しかし、実際にはそういった人たちも課長クラスに出世するまでに割に合わない労働を積み重ねています。

また、管理職クラスになる公務員は、給料が上がること以上に出世することに関心がある人が多く、給料や労働条件に対してコストパフォーマンスを求める人は多くありません。)

【まとめ】管理職手当の制度的に管理職は成果主義を求められる

管理職手当・俸給の特別調整額は、支給額が一定であり、勤務時間によって支給額が変動しません。

そのため、業務をより効率的に処理して、業務に割く時間を短縮した方がお得です。

業務を工夫して効率化することが結果的にコストパフォーマンスの良い働き方につながります。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

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