手当

深夜残業・休日出勤をする管理職公務員に支給される管理職員特別勤務手当について解説

管理職員特別勤務手当とは?

給与明細とお札

管理・監督の地位にある職員が、臨時・緊急の必要等によりやむを得ず週休日・平日深夜(午前0時から午前5時までの間)に勤務した場合に支給される手当です。

管理職は超過勤務手当や休日給料が支給されません。

労働基準法で管理職には残業代が支給されない、と定めているからです。

ただし、超過勤務手当が支給されない代わりに、管理職手当(俸給の特別調整額)が一定額支給されています。

(役職に応じて、だいたい4.6万〜13万円くらい支給されます)

しかし、いくら俸給の特別調整額という手当が出ているからといって、終電がなくなるほど遅く働いたり、休日にもわざわざ出勤するほど忙しいのに、ほかの手当を一切支給しないのはあまりにも酷です。

ということで作られたのが管理職員特別勤務手当です。

管理職員特別勤務手当の支給額

親指を立てる男性

管理職員特別勤務手当の支給額は、俸給の特別調整額の区分に応じて以下の2つの場合に分類できます

  1. 休日・祝日の勤務:1回につき6000円~18000円(6時間を超える勤務は1.5倍)
  2. 平日の深夜(午前0時~午前5時)の勤務:1回につき3000円~6000円

休日出勤の方が支給額が高く設定されています。

休日出勤の管理職員特別勤務手当

職務の級本省庁職員の役職手当額6時間を超える勤務
指定職俸給表事務次官
局長
審議官
18000円27000円
1種課長(特に困難)
課長(重要)
室長(困難)
12000円18000円
2種課長(重要)
室長(困難)
室長
10000円15000円
3種室長(困難)
室長
課長補佐(困難)
8500円12750円
4種室長
課長補佐(困難)
課長補佐
7000円10500円
5種課長補佐(困難)
課長補佐
係長(困難)
6000円9000円

平日深夜(午前0時~午前5時)勤務の管理職員特別勤務手当

職務の級本省庁職員の役職手当額
1種事務次官
局長
審議官
6000円
2種課長(重要)
室長(困難)
室長
5000円
3種室長(困難)
室長
課長補佐(困難)
4300円
4種室長
課長補佐(困難)
課長補佐
3500円
5種課長補佐(困難)
課長補佐
係長(困難)
3000円

管理職員特別勤務手当の注意点


管理職中年女性

管理職員特別勤務手当にはいくつかの注意点があります。

  1. 1週間で2回以上勤務している場合、1回の勤務として取り扱う
  2. 勤務時間が1時間未満は支給されない
  3. 振替休日を取得した場合は支給されない

1週間で2回以上平日深夜・休日に勤務している場合、それぞれ1回分の勤務として取り扱う

1週間で2回以上平日深夜・休日に勤務している場合、1回の勤務として取り扱います。

つまり、1週間になんど深夜残業・休日出勤をしても、支給される管理職員特別勤務手当は、平日深夜分・休日分でそれぞれ1回分だけです。

例えば、管理職員特別勤務手当の1種に分類される「課長(特に困難)」のケースを考えてみます。

この人が以下の通り出勤する場合、

  • 月曜日(平日):2時間の深夜残業
  • 火曜日(平日):5時間の深夜残業
  • 土曜日(休日):3時間の休日出勤
  • 日曜日(休日):2時間の休日出勤

この場合、月・火・土・日で4回分の管理職員勤務手当が支給されるわけではありません。

誤った支給例

 

休日出勤分:12000円 × 2日(月・火) = 24000円

平日深夜分: 6000円 × 2日(土・日) = 12000円

合計:36000円

正しい支給方法は、月・火の平日深夜残業の分でまとめて1回分と、土・日曜日の休日出勤の分でまとめて1回分の管理職員特別勤務手当が支給です。

正しい支給例

休日出勤分:12000円 × 1日(月・火をまとめて1日分) = 12000円

平日深夜分: 6000円 × 1日(土・日をまとめて1日分) = 6000円

合計:18000円

この規定は手当の過剰な支給を防ぐことが目的です。

もし仮に、管理職員特別勤務手当が何回でも支給されるとすれば、

例えば課長クラスの管理職が月曜日~金曜日で毎日深夜残業(午前0時~午前5時)をすると、

1ヶ月で25.3万円(12000円 (1回分の管理職員特別勤務手当) × 21日(1か月間の勤務日)= 252000円 も管理職員特別勤務手当が支給されます。

これでは手当があまりにも過剰なのでそれを防ぐためにこの規定があります。

勤務時間が1時間未満は支給されない

勤務時間が1時間に満たない場合、管理職員特別勤務手当は原則支給されません。

通常、1時間未満の短期間の労働では、わざわざ平日深夜・休日出勤をする必要はないからです。

この規定も意図的な残業によって、管理職員特別勤務手当の不正受給を防ぐために存在します。

振替休日を取得した場合は支給されない

管理職員特別勤務手当は、振替休日を取得した場合支給されません。

出勤して働いた時間分を休んでしまったら、当然その分の手当は支給されないからです。

予算の関係上、ほとんどの公務員は休日出勤の分を手当を支給するよりも振替休日で済ませていることが多いです。

管理職員特別勤務手当が支給される具体的な仕事
参考

管理職員特別勤務手当が支給される具体的な仕事には以下のようなものがあります。

  • 市民イベント
  • 休日開庁に伴う住民サービス業務
  • 選挙事務の従事
  • 災害対応

市民イベントへの参加

市民が参加するような公的なイベントは、たいてい土日の休日に開催されます。

基本的に、市が開催するような公的なイベントは、運営のために公務員が裏方として参加します。

具体的には、市民運動会や市のお祭りなどが挙げられます。

特に、観光系の部署にいる管理職の地方公務員が参加することが多いです。

このようなイベントごとの際にも、管理職員特別勤務手当が支給されます。

休日開庁に伴う住民サービス業務

市区町村の役所では、休日に窓口業務を行います。

これは平日に仕事などがあり、休日しか役所へ行けない方のためのサービスです。

実際に私の市役所でも休日に毎週窓口を開けています。

住民窓口系の管理職が従事することが多いです。

選挙事務の従事

選挙は原則日曜日に行われるため、選挙事務に従事する職員は休日出勤となります。

選挙の開票作業はたいてい午前0時を超えても行われます。

(最長で翌日の午前11時まで残っていた自治体もあるようです。)

もちろん管理職でも選挙事務に従事することがあります。

私の市役所でも管理職クラスが選挙事務に従事しています。

選挙管理委員会事務局や、選挙事務に関わりの深い管理職が従事します。

災害対策

災害対応時には公務員は緊急出勤して、災害対策を行う責務があります。

自然災害は平日深夜・休日など関係なく、いつでも起こりうるものですし、迅速に対応しなくては被害が拡大します。

そのような緊急事態には、管理職クラスが先導をとって災害対策を行います。

災害対策では、職種や所属に関係なく全ての管理職公務員が従事する可能性があります。

【まとめ】激務な管理職のサポートとして管理職員特別勤務手当が存在します

昔と比べて公務員の仕事は年々忙しくなっています。

国民・住民サービスのニーズの向上により、国家公務員・地方公務員ともに時間外労働が増加傾向にあります。

そんな多忙な管理職公務員のために存在するのが管理職員特別勤務手当です。

将来、管理職を目指している公務員の方はぜひ覚えておきましょう!

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