- 一般的な公務員受験生は3~10個ほどの公務員試験を併願受験する
- 主な公務員試験の併願先
- 公務員試験併願の戦略
- 【大前提】併願先は可能な限り受験すること
- 1.公務員試験は受験できる数が極端に少ない
- 2.試験慣れをするため
- 3.公務員試験の勉強成果は複数の併願先で発揮できる
- 併願先はできるだけ性質の近い組織を受験すること
- 主な公務員試験の併願先の日程の概要
- 国家公務員総合職試験(院卒・大卒程度)
- 裁判所職員
- 国家公務員(各専門職種)
- 東京都1類B・東京都特別区・警視庁・東京消防庁
- 国家公務員一般職(大卒程度)
- A日程(地方上級)
- 国立大学法人職員試験
- B日程
- 東京都・特別区・警視庁(高卒)
- C日程
- 国家公務員総合職(経験者採用)
- D日程・E日程
- 人気のある自治体ほどA日程や独自日程を定めている
- 技術職・専門職は採用試験を複数回行うことが多い
- 【まとめ】公務員試験を後悔しないためには、併願を最大限活用しよう
一般的な公務員受験生は3~10個ほどの公務員試験を併願受験する
併願先や滑り止めなどを含めて最低でも3個以上、多い人だと10個くらいは受験します。
主な併願受験先は以下のとおりです。
主な公務員試験の併願先
- 国家公務員総合職試験(院卒・大卒程度):4月5週目の日曜日
- 裁判所職員:5月2週目の土曜日
- 国家公務員(各専門職種):6月2週目の日曜日
- A日程(地方上級):6月4週目の日曜日
- 国立大学法人職員試験:7月1週目の日曜日
- B日程:7月4週目の日曜日
- 東京都・特別区・警視庁(高卒):9月2週目の日曜日
- C日程:9月3週目の日曜日
- 国家公務員総合職(経験者採用):9月5週目の日曜日
- D日程・E日程:10月〜12月毎週末の日曜日
全ての受験先を併せると上記以外にも数百以上の受験先が存在しています。
公務員試験併願の戦略
公務員試験を効率的に併願するための戦略を解説します。
【大前提】併願先は可能な限り受験すること
先ほど、一般的な公務員受験生は3個〜10個程度の併願をすると書きましたが、理想を言えば公務員試験の併願先は時間が許す限りできるだけ多く受験するのが望ましいです。
理由は3つあります。
- 公務員試験は受験できる数が極端に少ない
- 滑り止めや試験慣れをするため
- 公務員試験の勉強成果は複数の併願先で発揮できる
1.公務員試験は受験できる数が極端に少ない
公務員試験はどんなに多く受験したとしてもせいぜい10数個くらいが限界です。
それは、公務員試験日程が限られているからです。
例えば、公務員試験A日程(地方上級)は毎年6月4週目の日曜日に実施されますが、その日1日で50以上もの自治体が同時に採用試験を行います。
もちろん身体は一つしかないので、A日程でどこか1つしか受験できません。
当たり前のように100社近く採用試験を受けられる民間企業志望者と比べてあまりにも受験の機会が少ないです。
受験できる数が少ないほど、不合格になる可能性が高くなり、もし不合格になればニートまっしぐらです。
そのため、可能な限り多くの公務員試験を受験するのが望ましいです。
2.試験慣れをするため
意外と盲点になりがちですが、採用試験では試験慣れしているかどうかで合格率が大きく変わります。
最終的に1位合格をできた私でも一番最初の面接試験は散々なものでした。
「質問された内容に的確に答えられない」「緊張して暗記したことをただただ話すだけ」という典型的なだめな受験生でした。
(当然、結果は不合格でした。)
万が一、第一志望の受験先が、面接試験に全く慣れていない一番最初の面接試験だったとすると本当にゾッとします。
公務員受験生は、筆記試験の勉強に時間を割いているせいで、特に面接試験などは不得意であることが多いです。
また、公務員試験は受験料はかからないので、場数を踏んで試験なれするためにも時間が許す限りバンバン受験しましょう。
失敗は成功のもとです。
3.公務員試験の勉強成果は複数の併願先で発揮できる
公務員試験の勉強の成果は複数の併願先で発揮できます。
公務員試験は通常半年〜1年程度の多くの時間を費やしてます。
それだけ多くのコストを割いているのに1~2個しか受験しないのはとても非効率です。
予備校に通って公務員試験の勉強を一通り学べば、国家総合職〜市区町村の公務員一気に内定のチャンスが広がります。
せっかく公務員試験の勉強をしてきたのであれば、その成果をフル活用しないのはもったいないです。
併願先はできるだけ性質の近い組織を受験すること
併願する組織の規模はなるべく近いものにするのがおすすめです。
組織の性質が似ていると、志望動機を立てるのが簡単だからです。
例えば、市区町村の役所であれば、
- 現場対応が多い
- 住民と距離が近い
といった性質があります。
もし第一志望が市区町村の役所で、これと近い性質の組織を併願すれば、志望動機として「住民対応がしたいから市を志望しました」という理由を述べられます。
似たような性質の併願先であれば、第一志望の組織の志望動機を流用するのは簡単です。
例えば、市区町村の役所をメインで受験するなら、併願する国家公務員の組織も出先機関などできるだけ市区町村と性質が似ている組織を受験してください
反対に、市役所を志望している一方で、国家公務員の本省庁を受験すると志望動機を考えるのが大変です。
市役所の面接では「住民対応がしたい」という理由を考えて、国家公務員本章の受験では「住民対応より政策立案がしたい」というある意味矛盾した理由を考えなくてはいけません。
志望動機を考える時間が余計にかかってしまいます。
主な公務員試験の併願先の日程の概要
大学卒業者向けの試験は、就職活動が本格化する春〜夏にかけて試験が実施されることが多いです。
一方で、高卒試験は、高校卒業者が就職活動を始める秋〜冬にかけて実施されます。
また、社会人経験者採用枠の試験も秋〜冬にかけて実施されます。
ここで紹介する公務員試験の受験日程から自分に最適な併願先を考えましょう。
国家公務員総合職試験(院卒・大卒程度)
- 毎年4月5週目の日曜日に実施
- いわゆる「キャリア官僚」と呼ばれるエリートになるための試験
- 毎年この国家公務員総合職試験を皮切りに、公務員試験が本格化する
- 「非エリート」も受験の腕慣らしとして受験する人が意外と多い試験
裁判所職員
- 毎年5月2週目の土曜日に実施
- 難易度は国家公務員一般職より少し難しい程度
- ワークライフバランスに優れているため狙う人が多い受験先
国家公務員(各専門職種)
- 毎年6月2週目の日曜日に実施
- 国税専門官・財務専門官・労働基準監督官などの国家公務員専門職が該当する
- 特に国税専門官・財務専門官は併願先として人気が高い
東京都1類B・東京都特別区・警視庁・東京消防庁
- 毎年5月1週目の日曜日に実施
- 地方公務員志望者には非常に人気の自治体で併願にはもってこい
- 国家公務員受験者は東京都庁、市区町村志望者は特別区を併願することが多い
国家公務員一般職(大卒程度)
- 毎年6月3週目の日曜日に実施
- 国家総合職と異なり、試験難易度が低く学歴もそこまで重視されない
- 併願先としては鉄板の受験先。どんな公務員試験を受ける人でも併願すべき試験
A日程(地方上級)
- 毎年6月の4週目の日曜日に実施
- いわゆる「地方上級」と呼ばれる試験で、道府県庁と政令指定都市など大規模な自治体ががメイン
- 多くの地方公務員志望者第一志望とする人気の自治体が多い
国立大学法人職員試験
- 毎年7月1週目の日曜日に実施
- 国立大学は独立行政法人化されており、採用されると準公務となる
- 公務員試験勉強をひととおりしていれば問題なく合格できるため併願先として人気が高い
B日程
- 毎年7月4週目の日曜日に実施
- 中規模な自治体がメイン
- 地方公務員を志望している受験生は必ず併願すべき試験
東京都・特別区・警視庁(高卒)
- 毎年9月2週目の日曜日に実施
C日程
- 毎年9月3週目の日曜日に実施
- 小規模な市区町村がメイン
- 専門科目を必要とせず、教養科目のみで受験できる自治体が多い
国家公務員総合職(経験者採用)
- 毎年9月5週目の日曜日に実施
- 係長クラスの役職を募集する社会人経験者採用試験
- キャリアのある人は併願先としておすすめ
D日程・E日程
- D日程は10月の毎週末、E日程は11月〜12月の毎週末に実施
- 教養科目のみで受験できる自治体が多い
- 試験を実施している自治体は少ない
人気のある自治体ほどA日程や独自日程を定めている
試験日程が早い自治体ほど、人気のある組織です。
なぜなら、先に内定を出す組織ほど、後から内定辞退をされるリスクが大きい自治体でもあるからです。
(その反面、優秀な人材を早期に選抜することができます。)
要するに、人気があるから多少辞退されても全く気にしない強気の自治体だということがわかります。
例えば、独自日程を定めている東京都三鷹市は、非常に人気で毎年100倍近い倍率があります。
独自日程を定めており、受験生が他の自治体に流れるリスクがあるにもかかわらず、地方公務員受験者の間ではトップクラスで人気に自治体です。
(実際に三鷹市の財政力指数がとてもよく財政基盤のしっかりした将来性のある自治体です)
技術職・専門職は採用試験を複数回行うことが多い
土木職などの専門職は年間を通して複数回採用試験を行なっているケースも多いです。
理由は、単純に技術職や専門職などの専門技能を持っている人材は数が足りていないため、追加で採用試験や募集を行う必要があるからです。
例えば、神奈川県や愛知県や大阪市など人気の自治体でも、技術・専門職は職員の再募集が行われたことがあります。
もし技術職・専門職系統で受験できる方は最後まで受験のチャンスがあるので諦めないでください。
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【まとめ】公務員試験を後悔しないためには、併願を最大限活用しよう
公務員試験の受験でやり切った!と言えるように公務員試験の併願は可能な限り行いましょう。
また、民間企業の併願も考えている方はこちらの記事をご覧ください。
ここまでご覧いただきありがとうございました。