【悲報】市役所は予想以上に残業が多い組織です。
こういった考えを持っている方は多いと思います。
ここまで極端でなくとも
と思っている方に悲報です。
市役所は予想以上に残業が多い組織です。
と疑問をお持ちの方におすすめの方法があります。
市役所近くの居酒屋に友達と飲みに行き、帰り道にふらっと市役所の近くを通ってみてください。
すると、市役所で明かりがついているところがちらほらあると思います。
そうです。
『電気がついている=残業している人がいる』
ということです。
特に12月頃から4月ごろの年末〜年度初めにかけて市役所の明かりはかなり遅い時間までついています。
自分の志望する自治体がどのくらいブラックか判断する材料にもなります。
(もし遅い時間に行っても真っ暗だったらホワイトな市役所かもしれません。笑)
今回は私が働いている市役所の残業時間について書いていきます。
年間残業時間は?
ひとくちに『市役所』といっても部署が多岐にわたっており、部署によって忙しさは異なるし、風土も異なります。
ふつうの部署はホワイト企業並みの残業時間?
ふつうの部署は月あたりで
残業時間5時間〜20時間
くらいの範囲です。
年に換算すると100時間〜150時間
くらいということになります。
このくらいの残業時間であればかなり残業は少ないホワイトな方だと思います。
一方で残業がめちゃくちゃ多いハズレ部署もある !
市役所には忙しい部署というものが存在しており、そのような部署に配属されるとかなりの残業をする宿命となります。
ちなみに、私は就職時の配属先部署ガチャでハズレを引いた結果、
1年目にして年間残業時間が600時間でした。笑
私がが働いていた人事課の場合、8月が一番暇な時期で残業時間が月当たり20時間程度でした。
一番忙しい時期は3月で、残業時間は120時間くらいだったと思います。
平均すると、月あたり50時間の残業です。
もちろん、私よりも残業する人たちもいますが、
と思っていた私には青天の霹靂でした 。笑
もっと多い人では年間1000時間くらい残業をしている人もいました。
と思っている人は、私のようになる可能性もあるので覚悟しておいたほうがいいかもしれないですね。笑
残業時間の少ない部署・多い部署
続いて、市役所の中ではどんな部署が残業が多いか・少ないか?を書いていこうと思います。
どんな部署が残業少ないの?
まずは市役所内で残業が少ない部署からご紹介します。
出先機関
まず残業が少ない部署として第一に挙げられるのが「出先機関」と呼ばれる組織です。
『出先機関』とは、その名のとおり、市役所の『出先』、つまり市役所本庁舎出ないところに存在する部署です。
具体例を上げると次のような部署になります。
例
- 区民事務所
- 地域包括支援センター
- 福祉事務所
この出先機関の位置付けは
『住民の方が市役所までわざわざ出向かなくても、自宅近くで行政サービスを受けられるように存在する組織』
です。
つまり、本格的な機能自体は市役所本庁舎に残したまま、一部の簡単な機能だけを出先機関に持たせています。
残業が少ない理由は、そもそも『出先機関』の存在自体を知らない人も多く、本庁舎に比べて利用できるサービスが限られており、来客者が少ないため暇になりがちだからです。
私用で、自分が勤めている市役所の地域事務所に午後3時頃に住民票を取りに行ったとき、
私が引いた番号札は
『8番』
でした。
つまり朝8時30分〜午後3時までの次点で来客者がたったの
『8人』
しかきていないということです。笑
このくらい閑散としているため残業がまったくないことはみなさんも容易に想像できると思います。
『住民窓口対応系』の部署
住民窓口対応系の部署も残業が少ないです。
住民窓口対応系の部署とは、市役所の中でも窓口などで直接市民と対面してサービスを提供する部署のことです。
「住民窓口対応系」の部署には次のような部署があげられます。
市役所の残業のは基本的に 「事務処理」がメインなのですが、
窓口系の部署は接客サービスがほとんどの仕事内容で事務処理が少ないです。
なぜなら定刻を迎えると窓口事態を締めてしまうので残っているお客様の対応を終えれば業務終了となるからです。
例
- 戸籍住民課
- 区民生活課
どんな部署が残業多いの?
続いて、どんな部署の残業が多いかについて解説していきます。
官房系の部署
区民サービスメインの部署は残業少ない一方で、組織の中枢を担う事務仕事メインの部署は残業が非常に多い傾向にあります。
ただし、これらの部署は市役所内で握っている権限は大きく仕事の内容もルーチンでなく、やりがいのあるものも多いと思います。
また、これらの部署は出世コースでもあります。
具体的には次のような部署です。
例
- 企画課
- 人事課
- 予算課
『緊急事態』がある部署
『緊急事態』がある部署とは、言い換えると
「突発的に大量の仕事をこなさなくてはいけない部署」
です。
突発的に大量の仕事をこなさなくてはいけない必要性に迫られているわけですので、当然残業時間も多くなります。
具体的には次のような部署があげられます。
例
- 情報システム課
- 人事課
- 予算課
ただ、ここで例に上げた部署がどのように『緊急性がある』のかわかりにくいと思うのでもう少し深堀りしていきます。
情報システム課
情報システム課は市役所内の各部署が使用しているシステムを管理している部署です。
情報システム課が忙しくなる大きな原因は、『システムトラブル』によるものです。
市役所内の大抵の部署は、日常の事務処理を行うためにシステムを使用して、事務処理を行っています。
例えば、人事課であれば『人事・給与管理システム』というものを使用しています。
しかし、システムトラブルは当然突発的に起こります!(つまり緊急性がある)
もしシステム課の職員がシステムを復旧させずに定時で帰ったとなると、
・・・という事態が生じるため、絶対に許されないのです。笑
ある意味で給与の支払いができるかどうかは、情報システム課の担当職員の方にかかっており、責任は重大です。
一刻も早くトラブルを解消するために残業をせざるを得ません。
ちなみに私の市役所の情報システム課では、職場に泊まり込みで月200時間残業した職員の方もいらっしゃいました。。。笑
選挙管理委員会事務局
選挙管理委員会事務局は、定期的に開催される選挙事務を行っている部署です。
おそらく選挙期間中であれば、市役所の他のどの部署よりも残業時間が多いです。
選挙管理員会事務局が忙しいのは、選挙をいつ行うのかわからないからです。
例えば、ニュースで総理大臣が
といった発言をしているのをみた事があると思います。
ある日突然、政治的な理由から衆議院の解散が行われたりします。
すると、選挙管理員会事務局は『○月×日』までに選挙を行わなくてはいけません。(つまり緊急性がある)
選挙の広告から、市内の各家庭に選挙入場券を配るなどの膨大な仕事を数ヶ月のうちにこなさなくてはいけません
他の市役所の選挙管理委員会事務局の人からは
『選挙のある月の残業代が100万円を超えた』
という話も聞きました。笑
私も選挙前の時期に応援で働いたことがありますが、この部署の残業時間は凄まじいです。
選挙のある月は推計200時間くらい残業しています。
月〜金曜日は17時15分の定時後から23時まで働きます。
土日も7:30〜23:00、つまり1日15時間を選挙が終わるまでずっと行っています。
ただし、選挙がない時期は基本ずっと定時で上がれる部署です。
選挙管理委員会事務局のお仕事について詳しく知りたい方は、ぜひ以下の記事も参考にしていただければと思います!
防災課
防災課は災害に備える部署です。
災害は「突然」起こりますし、被害が大きいと復旧までに大量の仕事をしなくてはいけません。
通常、市役所の防災課は、大きな風水害が生じると市役所に緊急参集します。
私の市役所の場合、特に夏は『台風』による緊急出動が多いです。
緊急出動して、市民からの問い合わせや現場出動などに応えます。
こういった問い合わせは夜中でもバンバンかかってきます。
市民の要望や質問に応えつつ、場合によっては現場に駆けつけて対処を行います。
住民の安全を確保するために、防災課の職員は文字通り体を張って働かなくてはいけないため、残業時間は多くなりがちです。
どうやって残業地獄・サービス残業部署を避ければいいの?
おそらく次にみなさんが考えることは
ということだと思います。
基本的に市役所公務員は、就職してから自分がどこに配属されるか、をきめる権限を持っていません。
そのため、自分の希望する職場に必ず配置されるという保証はありません。
ですが、これから『幸せな公務員生活』を目指す皆さんのために、できるだけ『ブラックな職場・残業が多い職場』にはまらないための方法を私の経験談から書いてみようと思います。
残業の少ない職場がいいなら「都道府県庁」や「国」よりも「市区町村の役所」に就職する!
まず、私が受験生の皆さんに一番に推したいポイントがこれです。
ワークライフバランスの観点からすると、わたしは圧倒的に市役所をおすすめします。
私が就職して、見聞することが
『市役所より都道府県庁や国のほうが圧倒的に忙しい』
ということです。
都庁も霞が関も
不夜城
なんて呼ばれています。
ですが、私が働いていた市役所は流石に24時を回るとほとんどの部署の電気は消えます。
私の市役所から国や都庁に出向していた人の話を聞いてもこの認識は間違っていないと思います。
お金もちの自治体に就職する
公務員の世界でも先立つものは『お金』です。
私の経験上、財源が不足している自治体の職場は疲弊していることが多いです。
お金があれば、予算も潤沢にあるため、人を多く配置したりシステムを導入したり、業務委託で事務作業を削減したり、いろいろな手段を講じることができます。
裏を返せば、貧乏な自治体は
財源不足によって、残業代がカットされていたり、何世代も前の性能の悪いシステムを使用していたり、新しい職員を採用できなかったり、と残業時間が増える要因が揃っているのです。
そのため、できるだけお金持ちの自治体に就職するのが望ましいと思います。
受験生にとっておすすめの方法は、
その自治体がかつて財政危機に陥ったことはないか、歴史をたどってみる
ことです。
もしかつて財政危機に陥った歴史があれば、再び財政危機に陥る可能性も高いですし、その時の名残でブラックな職場環境が残っている可能性があります。
自治体トップが掲げている政策は「親公務員派」か「反公務員」的か?
当然ですが、『反公務員派』の人が市役所のトップにいれば、労働者として働くみなさん『一般公務員』の職場環境は厳しくなります。
『公務員の定数削減!』『公務員の人件費を減らします!』
といったことを公約としている市長であれば職場環境は厳しくなりがちです。
これも見落とされがちですが意外と大きい部分です。
内定時の合格順位が高くない自治体に就職する
合格順位が高い人ほど忙しい部署だったりハードめな部署に配属されがちかなっていう感じは若干あります。( ただし、これは必ずしも当てはまりませんが、、
私は当時の人事係長から
と言われました。
ですので、採用順位が高い人で配属権限を持っている人の目に止まることで配属先が決まることもあります。
(ちなみに、残業が多い部署である防災課の同期職員も入庁順位5番目くらいでした。
まとめ
ここまで、公務員は意外と残業が多い組織ということをご紹介してきました。
ですが、残業が多い部署というのは市役所全体の2〜3割くらいに過ぎません。
最初にご紹介したように、「ふつうの部署」であれば月の残業はせいぜい多くて20時間程度のものです。
これはやはり民間企業と比べても、公務員は圧倒的に恵まれていると思います。
さらに、公務員は休暇制度などの福利厚生も充実しており働く上での環境は非常に整っています。
この記事をご覧いただいたあなたは
というイメージを払拭して、
というイメージに改めていただけたら幸いです。笑
とはいえ、リーマンショックやコロナ不況など社会が不安定な時にもリストラされる心配はありません。
忙しいとはいえ公務員はなんだかんだ安定していますので、これから先行きの見えない日本社会では旨味のあるお仕事だと思います。
公務員になることに少しでも興味を持った方はこちらの記事をご覧ください。
最後までご覧いただきまして、どうもありがとうございました。