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仕事

【出世コース?忙しい?】市役所公務員の税務課の仕事について現役公務員が解説します!

市役所公務員の税務課の仕事

市区町村の役所の税務課は、住民税・軽自動車税・タバコ税など市区町村税に分類される税金の課税や徴収業務を行っています。

市役所では具体的に以下のような種類の税金があります。

市役所で取り扱っている税金の種類

  • 住民税(市区町村民税・都道府県民税)
  • 軽自動車税
  • たばこ税
  • 固定資産税

住民税(市区町村民税・都道府県民税)

市区町村の役所でメインの収入源となっており、業務量や割り当てられる人数が最も多いのが住民税に関する業務です。

一般的に、市区町村税と都道府県税を併せたものを住民税と呼びます。

また、住民税は個人に対して課される個人住民税と、法人に対して課される法人住民税の2つに分類されます。

軽自動車税

軽自動車税は、いわゆるバイクなどの軽自動車(原動機付自転車、小型特殊自動車、軽自動車二輪、小型二輪自動車)に対して課される税金です。

タバコ税

自治体内で販売しているタバコに課税される間接税です。

自治体ごとに納付されています。

固定資産税

自治体ごとの固定資産に(土地や家屋敷など)対して課される税金です。

固定資産の評価額に応じて税金が課されます。

東京都特別区は固定資産税が都税に分類されています。

市役所の税務関係部署の種類

市役所の税務関係部署の種類

市役所の税金の部署は、大きく分けて「課税」「納税」に分かれています。

役所によって、税務課の中に「課税係」「納税係」が配置されているところもあれば、「課税課」「納税課」で分かれているところもあります。

市役所の税務課は、大きく分けて税金を付加する課税係と、税金を徴収する納税係の2つに分けられます。

課税課(課税係)

課税課(課税係)は税金の課税計算や通知の送達業務などを行う課(係)です。

税金の申告書類をもとに課税計算をしたり、税金の申告方法について電話・窓口対応を行います。

基本的に1月〜6月くらいが繁忙期で、市役所の中ではトップクラスで忙しい部類に入る部署です。

納税課(納税係)

納税課(納税係)は税金を払えない人が分割納付などの相談を行う課(係)です。

納税者の収入状況などを勘案して計画的に納付をしてもらうことをサポートします。

滞納整理課(滞納整理係)

滞納整理課(滞納整理係)は、納税相談で対応しきれない未納者に対して差し押さえなどを行う課(係)です。

納税の仕事の中で最も手強い納税者と対峙することになる係です。

その分、残業時間は税務課の中でも比較的短い傾向にあります。

収納管理課(収納管理係)

収納管理課(収納管理係)は、納税者から自治体に収められた税金の出納管理を行う課(係)です。

振り込まれた税金を正しく処理したり、還付申告によって生じた還付金を払い戻す仕事を行います。

4月〜5月ごろの決算期間中に繁忙期を迎えます。

税務管理課(税務管理係)

税務管理課(税務管理係)は税務の部署の中で勤怠管理や人員配置などを行う裏方の仕事を行う課(係)です。

課税課や納税課は「現場」である一方で、庶務係は「管理側」で、基本的に仲が悪いことが多いです。

課税や納税は「現場のことを何も知らないくせに」と思っている一方で、庶務課は「ルール守んないで勝手なことばっかり言って」とお互いに思っていて仲が悪いことが多いです。

こちらの本でもそのリアルな様子が描写されています。

税務課の繁忙期

課税の繁忙期は1月〜6月

課税は4月をピークに1月〜6月の半年間ほど繁忙期が続きます。

市民税の申告や税務署から確定申告書が最も多く届き、課税処理が最も忙しい時期だからです。

最も忙しい4月には、月100時間を超える残業のある役所も多いです。

一方で、7月〜12月の閑散期は、基本的に残業がなく有給を非常に消化しやすい期間です。

繁忙期と閑散期のメリハリがついているのが特徴的な部署です。

納税相談の繁忙期は5月〜6月

納税相談の繁忙期のピークは5月〜6月頃です。

5月〜6月は税金の納付書を発送する時期であるため、支払いの相談が最も多い時期だからです。

ただし、課税ほど残業が多いわけではありません。

ピーク時でも30~50時間程度の残業がほとんどです。

滞納整理は繁忙期はほとんどない

滞納整理は決まった繁忙期はほとんどありません。

収納管理の繁忙期はは4月〜5月

収納管理の繁忙期は4月〜5月頃です。

収納管理は毎年5月頃に前年度の決算会計処理を行うため、帳簿上の数字のズレが整えるために忙しくなるからです。

それ以外の時期は基本的にそこまで忙しい時期はありません。

税務課にはどんな人が配属されるか?

  1. 若手職員
  2. 税務課経験者
  3. たらい回し枠

私の市役所では、税務課には主にこの3パターンで配属されるケースが多いです。

【税務課に配属されやすい人①】若手職員

税務課に配属される人で最も多いのが若手職員です。

若手職員は体力があり、残業代の単価も安いため役所にとっては非常に使いやすい人材だからです。

繁忙期の多い税務課は、高齢の職員だとつぶれるケースも多いですし、残業単価が高いため課の予算を消費してしまいます。

【税務課に配属されやすい人②】税務経験者

次に多いのが税務経験者です。

かつて税務課で働いていた経験があるため、即戦力として期待できるからです。

実際に働いていて非常に頼りになりる人が多いです。

【税務課に配属されやすい人③】たらい回し枠

その次に多いのがたらい回し枠です。

たらい回し枠というのは、役所内を1〜2年程度の短期スパンで異動している方を指します。

このたらい回し枠には、頻繁に病気休職をする人やいわゆる仕事ができない人が含まれます。

都内の市役所の場合、税務課は配属人数が多いためそういった人たちの受け皿として数名分の枠を設けてあることが多いです。

税務課の仕事はきついのか?

税務課の仕事は市役所の中では結構きつめの部類に入る仕事です。

原因は、住民対応と労働時間の2つです。

【税務課がキツい理由①】住民対応がきつい

税務課の住民対応は大変なケースが多いです。

お金のこととなると本性を剥き出しにする方は非常に多いからです

最もクレームが多いのが滞納整理です。

預金口座や資産の差し押さえを受けた市民が怒鳴り込んでくるというケースはかなり多いです。

次にクレームが多いのが納税相談です。

税金の支払いの相談で意見の食い違いなどによってクレームに発展するケースがよく見受けられます。

3番目にクレームが多いのが課税です。

税金の徴収方法に納得できずにクレームに発展するケースがたまにあります。

収納管理や庶務係は基本的に住民対応でクレームに発展するケースは少ないです。

【税務課がキツい理由②】労働時間がキツい

税務課の中でも課税は特に労働時間が役所内でもトップクラスです。

労働時間がキツくて病気休職に入ってしまう職員も相当数います。

私の周辺の市役所でも課税課は24連勤してたなんて話もよく聞きますね。

その次に労働時間が長いのは、実は課税・納税・収納のそれぞれの係にいるシステム担当者です。

税金のシステムのエラーを修正したり、超低額や収納額を整えるために休日出勤するなんてことも結構多いです。

その他の課(係)についてはさほど残業時間は多いわけではなく、平均して月0時間〜40時間程度の残業時間に収まります。

税務課は出世コースか?

税務課が出世コースかどうかは役所によりますが、基本的には出世コースではない役所が多いです。

(ごくまれに税務課が出世コースとなっている役所も存在します。)

ただし、税務課でようにタフな職場で成果を上げた人は出世コースに乗る傾向にあります。

例えば、私の市役所では税務課から官房系の部署(企画・人事・財務)への出世コースに乗る人が毎年1,2人は出ています。

また、地方税法の知識を身につけられるため人事課の給与担当などへの引き抜きルートがあったりします。(ちなみに、人事課は王道の出世コースです)

【税務課は意外と人気部署?】税務の知識は市役所の他の多くの部署で役に立つ!

結構大変そうなイメージの多い税務課ですが、意外と若手職員には人気の部署でもあります。

税務(課税計算の知識)の知識は市役所のその他多くの業務で非常に役立つからです。

一例を挙げると、国民健康保険料、国民年金、介護保険料、児童手当、保育園料の算定など、多くの部署で税務で算定された所得金額をもとに計算を行います。

これらの部署に配属されたときに、課税計算の知識があるのとないので仕事の出来や住民サービスにも影響します。

市役所公務員としてのキャリアを考えたときに、税務(課税)を経験しておくと役立つのでおすすめです!

市役所の税務課についてもっと詳しく知りたい人におすすめの本

市役所の税務課についてなんとなく分かったけどもう少し詳しく知りたいな〜

という方にオススメの本をご紹介します。

税務課の仕事 / 地方税事務研究会

現役公務員が執筆した本で税務課の詳しい仕事内容が書いてあります。

市役所の税務課に関する仕事については、おそらく最も詳しく書かれている本なので、市役所に就職する人におすすめの本です。

ゼイチョー!~納税課第三収納係~ / 慎 結

この漫画で、市役所の税務課の仕事を漫画で学ぶことができます。

幸野市役所納税課に務める百目鬼華子の仕事を通したストーリーです。

若干リアルな実態と異なる部分も多いですが、漫画として読むにはおすすめです。

住民税の知識も少し学べるのでおすすめです!

公務員の税務課の仕事が魅力的!公務員になりたい!と思った方へ

公務員の税務課の仕事は大変な面もありますが、住民税に関する多くの知識が学べます。

ふるさと納税制度などにもくわしくなり、あなた自身の税金を節税するノウハウも学べます。

この記事を読んで「今の企業から転職したい!」「公務員になりたい!」と思った方は、ぜひ以下の記事を参考にしてください。

公務員をやめたい!と考えているあなたへ

現在、公務員を辞めたいと考えている公務員の方は副業に取り組んで稼ぐ力をつけましょう。

お金を稼げるようになれば、公務員をやめても食べていくことができるからです。

  • 経済的な収入源を確保する
  • 副業でスキルを身に付けることによって転職時に有利になる

以下の記事で、副業や節約方法についてまとめているのでぜひ取り組んでみましょう。

【まとめ】税務課は経験するには結構面白い部署です。

税務課は面白い部署だと思います。

住民と直接接するため、市役所ならではの住民サービスを経験できます。

また、ふるさと納税や扶養控除などの節税方法を学べるため自分の人生にとっても役立つ知識を得られます。

これからどんな部署に配属されるか、異動先の部署を考えている方はぜひご紹介した本を読んでみることをオススメします!

ここまでご覧いただきありがとうございました。

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