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人事制度

公務員の病気休暇制度の条件・休暇日数・給料・昇給について解説

公務員の病気休暇制度とは?

職員が負傷、または疾病のため療養する必要があり、勤務しないことがやむを得ないと認められる場合に与えられる休暇です。

病気休暇の取得条件

病気休暇の取得のためには、「医師の証明」などにより客観的に「負傷・疾病」により勤務ができないと認められる必要があります。

そのため、予防のための健康診断や人間ドックの受診のために病気休暇を取得することはできません。

病気休暇を取得できる期間

休日を含めて引き続く90日間まで取得可能

病気休暇は、休日などを含めて引き続く90日間まで取得できます。

ポイントは「引き続いている」必要がある点です。

つまり、一度病気休暇が承認されたら最後まで連続で取得する必要があります。

間を空けて病気休暇を取得できません。

(病気休暇を取得しても復帰できない場合は、病気休職を取得することになります)

【注意点】過去1年間に同一の病状で取得できる病気休暇は90日間まで

過去1年間に同一の病状で取得できる病気休暇は90日間までです。

症状や病院から関連性がある病気は、病名が違っていても同一の病状とみなします。

メンタルヘルス系

  • うつ病
  • 躁鬱病
  • 適応障害
  • 不安障害
  • 自律神経失調症

腰痛関連

  • 腰痛
  • 椎間板ヘルニア
  • 変形性腰痛症

これら同一の病状で休暇を取得していた場合は、過去1年間に合計で90日までしか病気休暇を取得できません。

もちろん、

「腰痛で病気休暇を90日間取得していた職員が、メンタルヘルスで病気休暇を申請する」

と言ったように、別の病状で病気休暇を取得していた場合はそれぞれ別個に病気休暇を取得できます

病気休暇の申請方法

病気休暇の申請には医師の診断書が必要です。

また、組織によっては申請様式を提出する必要があります。

病気休暇中の給料

毎月の給料は普通に勤務している職員とほとんどかわらない

病気休暇中の給料は普通に勤務している職員とほとんど変わりません。

具体的には、以下のものが病気休暇中に支給されます。

病気休暇中に100%支給される手当

  • 基本給
  • 扶養手当
  • 地域手当
  • 住居手当
  • 単身赴任手当
  • へき地手当
  • 初任給調整手当
  • 寒冷地手当

一方で、以下の手当は病気休暇中に支給されません。

    病気休暇中に支給されない手当

    • 通期手当
    • 管理職手当

    病気休暇中のボーナスは病気休暇取得日数に応じて減額される

      病気休暇中のボーナスは病気休暇取得日数に応じて減額されます。

        「公務員のボーナス」と呼ばれるものは、正確には以下の2つの手当で構成されています

        • 期末手当

          勤勉手当

        期末手当は100%支給される

          病気休暇中でも期末手当は100%支給されます。

          期末手当は、公務員の生活を補助するための意味合いが強い手当だからです。

          たとえ病気休暇を取得しており、働いていなくても生活補助のために100%支給されます。

          勤勉手当は病気休暇取得日数に応じて減額される

          勤勉手当は病気休暇の取得日数に応じて減額されます。

          勤勉手当は、業務の成果に応じて支給される手当だからです。

          病気休暇を取得して勤務していない間は業務の成果がないため、勤勉手当は減額されます。

          病気休暇による勤勉手当の減額率

          病気休暇を30日以上取得すると勤勉手当は減額されます。

          病気休暇の日数勤勉手当の支給割合
          30日〜44日85%
          45日〜59日80%
          60日〜74日70%
          75日〜90日60%

            例えば、病気休暇を90日間取得した場合、本来100万円もらえるはずの勤勉手当が、60万円になってしまいます。

              病気休暇取得時の昇給

                病気休暇取得日数に応じて昇給が抑制されます。

                  昇給には勤務日数が影響するからです。

                    1年間の勤務日数が6分の1を上回ると、昇給率が標準的な職員の2分の1になります。

                      (標準的な公務員は4号俸昇給ですが、年間6分の1以上の病気休暇を取得する公務員は2号俸昇級となります)

                        職場復帰後の勤務の軽減

                        30日以上の病気休暇取得をすると復帰後の勤務負担が軽減される

                        30日以上の病気休暇取得で、復帰後の勤務負担が軽減されます。

                        勤務軽減について法令で定められているからです。

                        1か月以上病気休暇を取得する職員は治癒にある程度の時間かかるため、復帰後の勤務負担を軽くして職場復帰をスムーズにすることを目的としています。

                        勤務の軽減の条件

                        勤務の軽減を受けるためには2つの条件があります

                        • 本人が勤務の軽減を申請すること
                        • 医師の診断書の提出
                      • 本人が勤務の軽減を申請すること

                        本人が勤務の軽減を申請する必要があります。

                        勤務の軽減は職務専念義務免除という権利だからです。

                        申請しない場合は勤務の軽減を受けられませんが、

                        職場復帰の際の面談で勤務の軽減申請を提案されることもあります。

                          医師の診断書の提出

                          勤務の軽減を受けるためには医師の診断書が必要です。

                          勤務の軽減が必要であるという客観的な証拠が必要だからです。

                            勤務軽減の時間

                            勤務軽減が認められる時間は以下の通りです。

                            期間

                              病気休暇終了日の翌日から引き続く1か月以内

                            付与単位

                              1時間単位で、1日につき2時間まで取得可能です。

                            【まとめ】病気休暇で病気が治癒しない人は病気休職を取得します

                            病気休暇は公務員にとって非常に大きな強みです。

                            普通の民間企業であれば、病気休暇になったらなかなか職場にいにくくなりますが、公務員の場合病気休暇が非常に取得しやすいです。

                              しかも、もし病気休暇を取得しても病気が治らなければ、病気休職を取得することも可能です。

                                社会人として働いていて、万が一病気に倒れた時のことが心配な方にとっては公務員がベストな選択肢です!

                                  ここまでご覧いただきありがとうございました。

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