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年収・税金

公務員が通勤手当を賢く受給するテクニックを紹介。公務員の通勤手当の仕組みも詳しく解説!

公務員の通勤手当はどのような制度になっているか気になる方も多いのではないでしょうか?

実際、通勤手当制度の条件を知っているだけで得することが多いです。

しかも、通勤手当は毎月支給されるものなので、ちょっとした差が数年後には何万円もの差となって現れてきます。

これから公務員になる方や現在公務員になっている方に対して、引っ越し先の決め方や通勤の決め方で得する方法を解説します。

通勤手当の算出方法

通勤手当は「合理的なルート」で算出される

公務員の場合、どこの組織でも通勤手当は「合理的なルート」で算出される仕組みになっています。

合理的なルートとは以下の2つの条件を指します。

  • 経済性:交通費的に最も安いルートであること
  • 合理性:通勤時間的に最も妥当なルートであること

通勤手当を多く得ようとして、あえて遠回りルートを使うということはできないような仕組みになっています。

つまり、自宅からはA駅が最寄り駅なのに、あえて遠くてお金のかか隣駅のB駅を利用することはできません。

通勤方法は自己申告制

職場への通勤方法は自分で申請することが可能です。

例えば、「自宅から職場へ徒歩通勤するか、自転車で通勤するか?」といった部分は自分の好みで選択することができます。

ただし、通勤方法の申請内容は自由ですが、それが職場に認定されるかはまた別の話です。

申請した通勤方法が認められるかどうかチェックが入ります。

とはいえ「常識の範囲内」であれば承認されることも多い

通勤手当も常識の範囲内であれば、ある程度承認されることが多いです。

例えば、自宅近くに「電車の駅とバス停が2つ存在していて、

  • 電車➔通勤に25分かかって、片道150円
  • バス➔通勤に20分かかって、片道220円

こういったケースの場合、基本的にどちらの通勤方法を申請しても許可が降りるケースが多いです。

数分の通勤時間の差や、数十円程度の交通費の差分であれば、どちらのルートを使ったとしても「合理的なルート」であると判断できるからです。

公共交通機関(電車・バス)を使用する場合の通勤手当

電車・バスを使用する場合の通勤手当

通勤にかかる1ヶ月あたりの通勤定期代金を、毎年4月と10月に6ヶ月分まとめて一括支給します。

1回あたりのきっぷ代金ではなく、定期券代をもとに計算されるのがポイントです。

定期券代が最も安く、経済性の観点から定期代金で計算される仕組みになっているからです。

また、公共交通機関を使用する場合、通勤手当は1ヶ月あたり55000円が上限です。

つまり、55000円を超えた分は自己負担となります。

ですが、月額55000円の定期券代は、東京都の新宿駅から静岡県の沼津駅くらいまで行かなくては上限を超えることはありません。(新宿から沼津駅までは電車で片道2時間以上かかります)

そんな遠距離から通うくらいならそもそも職場近くに引っ越すことになるので、この交通費の上限規定は実質的になんの影響もありません。

ただし、人事異動などによって、新幹線や特急電車を使用することがやむを得ない場合、特急料金の半分のが通勤手当として支給されます。(上限は2万円)

また、公共交通機関の交通費の規定は国家公務員・地方公務員を問わず基本的に同じ制度になっています。

自分の乗り物(自転車・バイク・自動車・原付などの交通遊具)を使用する場合の通勤手当

自分が所有する乗り物を使用する場合も通勤手当が支給されます。

乗り物を使用す維持費がかかるため、それを補助する目的で支給されています。

例えば、自動車であればガソリン代がかかったり、タイヤの交換などで整備費用がかかります。

乗り物の通勤手当額は組織によってさまざま

乗り物を使用して通勤する場合の、通勤手当額は組織によって金額がさまざまです。

例えば、通勤手当の少ない東京都と通勤手当の多い大阪府を比較してみると約2倍の差があります。

ただし、乗り物を使用して通勤する手当が少ない組織は基本的に大都市圏が多いです。

東京都の場合は交通網が非常に発達しており、電車通勤が基本になるのでなので困ることはありません。

自分の乗り物(自転車・自動車・バイク・原付)の通勤手当

自分の所有する乗り物を使用する場合、乗り物の種類に関係なく支給される金額は一律です。

つまり、通勤するために自転車を使用しても、自動車を使用しても、支給される通勤手当の金額は全く同じということになります。

主な組織の乗り物使用による通勤手当額は以下のとおりです。

主要な公務員組織の乗り物使用による通勤手当額一覧

国家公務員をれいにとると、だいたい1kmあたり400円くらいの手当が支給されるイメージです。

通勤手当は国が定めている基準に則って、各自治体が細かい部分をアレンジして運用しています

そのため、自治体によっては京都市のように自転車の通勤手当を個別に定めたりしているところもあります。

その他の交通手段

離島に存在する役所は船などによる通勤手当についても規定しているところがあります。

例えば、鹿児島県などではフェリー通勤による手当についても規定されています。

通勤手当が支給されないケース

通勤手当を支給されると思っていても、実は支給されなかった!というケースはよく耳にします。

通勤手当をもらいそこねた!なんてことがないようによくある通勤手当の落とし穴について紹介します。

徒歩通勤は通勤手当が支給されない

徒歩の場合、通勤手当が支給されません。

通勤するために、交通費が一切かかっていないからです。

徒歩で通える範囲に住んでいるのであれば、可能な限り自転車通勤をすることをおすすめします。

通勤の距離が2km以内だと通勤手当は支給されない

2km未満の職員は徒歩で来れるでしょ!」という想定で、通勤手当が支給されません。

さらに、一つ注意したい点「直線距離で2km以上離れている必要がある」という点。

実際に職場まで通っているルートが2km以上であっても、直線距離で2km以内だと通勤手当は支給されないのに要注意ですね。

申請した通勤方法と異なる方法で通勤するのはダメ!ゼッタイ!

通勤手当で儲けようと思ってこういう発想をしている方はアウトです!

通勤手当の不正受給として法令違反で懲戒処分の対象となります。

例えば、電車通勤を申請してるのに徒歩で通勤し、差額の通勤手当を懐に入れる場合などがこれに該当します。

ただし、電車が運休しているなど、やむを得ない事情がある場合はルートと違うルートで通勤しても大丈夫なケースが多い

普段は徒歩で、雨の日だけ電車を使用する場合、電車代は支給されません。

天気によって通勤手段を代えたいと考える方も多いと思います。

例えば、普段は徒歩(自転車)通勤だけど、天気の悪い日だけ電車(バス)通勤をしたいといったケースです。

残念ながら、日によって通勤手段を変更するということは公務員の場合できません

(徒歩で通勤するのが困難な場合は電車で通勤すること自体は認められます。ただし、手当が出ませんが。)

引っ越しなどにより、途中で経路が変わって通勤代が安くなった場合

通常、通勤手当は4月と10月に6ヶ月分を一括で支給されます。

  • 4月:4月〜9月の6ヶ月分をまとめて支給
  • 10月:10月〜3月の6ヶ月分をまとめて支給

6ヶ月分の通勤手当を一括支給され、その後引っ越しで通勤手当に差額が生じた場合、差額が翌月の給料から差し引かれることになります

決して、通勤手当で儲けるということはできませんので要注意です。

通勤手当を賢く受給する方法

これらの制度を踏まえ上で通勤手当を賢く受給するテクニックを紹介します。

自転車通勤が最もオトク!

家から職場まで自転車で通える距離の人は、自転車通勤をすることをオススメします。

自転車の場合は、通勤手当を月2500円程度受給できます。

バイクや自動車と比べて、通常自転車のメンテンナンスにそこまでお金がかかることはありません

また、現状徒歩通勤の方なども可能な限り自転車通勤を申請することをオススメします。

一人暮らしをする場合の住居は職場から2km以上離れた場所へ引っ越す

これから一人暮らしの家を決める人は、職場から2km以上離れた自転車で通える場所へ引っ越しましょう!

公務員
公務員
え〜、家と職場が近いほうがいい〜

と思う方もいるかも知れませんが、2km程度であれば自転車で通っても全く苦にならない距離です。

たった数百メートルの違いで、月額2500円程度の差が生まれます。 (しかも通勤手当は非課税

1年間で1万8000円、10年間で18万円もの差が生じます。

また、役所はたいてい便利な場所に位置しているため役所から離れるほど家賃相場が下がる傾向にあります。

そのため、通勤手当をもらいつつも、浮いたお金をよりよい賃貸物件の費用として充てることが可能となります

電車通勤する場合、プライベートでよく使用する駅を経由するルートで申請する

繁華街などを通勤経路上に設定するとプライベートで遊ぶ際も、定期券を有効活用できます。

私の通勤ルートには、繁華街が含まれていませんが、休日に繁華街に遊びに出かけるときにも交通費が地味に大きい負担となります

特に、一人暮らしする新卒公務員の場合タダでさえ手取は少なく、買い物なので外出する機会も多いので、この部分も考慮したほうがいいかもしれません。

まとめ

公務員の通勤手当の特徴は以下のとおりです。

  • 公務員の通勤手当は「合理的なルート」で算出される
  • 公共交通機関(電車・バス)の通勤手当は、定期券代と同額が支給される
  • 自分の乗り物(自転車・バス・自動車・原付き)の通勤手当は、距離に応じて支給される

通勤手当で得するためには、以下のような対策をとるのがおすすめです。

  • 可能な限り自転車通勤すべし
  • 一人暮らしの家は職場から2km以上離れた場所にすべし
  • 電車通勤の場合、繁華街を通勤ルートに含むべし

本記事が皆様の参考になれば幸いです。

ご覧頂きありがとうございました。

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